コラム
2023/06/01

乳歯・永久歯になりたては要注意!子どもの歯みがきポイントとフッ素ケア

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健やかな歯を保つためには、幼いころからお口のケアを習慣づけることが大切です。むし歯になりやすいという子どもの歯には、どんな特徴があるのでしょうか?乳歯&永久歯になりたての歯の注意点やむし歯予防のフッ素ケア、歯みがきのコツ、使いやすいアイテムなどについて、サンスター財団の歯科衛生士・金子さんに伺いました。

監修者プロフィール

 
金子真希(かねこ まき)
一般財団法人サンスター財団所属の歯科衛生士。企業歯科健診、成人セミナー、小中学校・幼稚園への歯科保健事業に携わっている。

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「鉛筆を持つような〇〇グリップ」がおすすめ。

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子どもの歯がむし歯になりやすい理由とは

大人の歯とは違う特徴を持つ子どもの歯。まず、乳歯はどのくらいから生えてくるのでしょうか?

「子どもは生後6ヶ月~9ヶ月頃から乳歯が生え始め、2歳半~3歳のころには20本の乳歯が生えそろいます。永久歯に比べて色が白く、歯質が柔らかくてむし歯になりやすいのが特徴です」と金子さん。

「大人の歯に比べてサイズが小さいので、表面のエナメル質、その下の象牙質といった組織のそれぞれの層が薄く、むし歯になると進行するスピードが速いのです」

一方、小学校に入学する6歳頃になると生え変わりが始まり、12歳ごろまでに永久歯28本がそろうのだそう。

「永久歯は乳歯よりも構造としては強いのですが、生えたばかりの永久歯はまだ表面が形成されていない状態で歯質が弱く、むし歯になりやすいです。また、小学生の6年間が生え変わりのピークとなり、この間、口の中には乳歯と永久歯が混在します。グラグラした乳歯があったり、永久歯が完全に生えていなかったりとハブラシが当てにくく、お口に汚れを溜め込みやすい状況になることも、むし歯の原因に。とくに奥歯は気づかないうちに生えはじめていることもあり、みがき残しをする子が多いですね」

むし歯予防に有効な成分“フッ素”!

金子さんによると、虫歯になりやすい子どもの歯を守るため、科学的根拠に基づいて勧められているのが、フッ素配合物によるケア!フッ素には次の3つの大きな働きがあるそうです。

①歯質を強化する
 …歯の表面のエナメル質を強化して、より強固なものにします
②むし歯菌の働きを抑える
 …むし歯のもとになるミュータンス菌の動きを弱める働きがあります
③歯の再石灰化を促す
 …お口の中が酸性になると歯が溶けやすく、むし歯になりやすい状態になりますが、こういった歯を修復するメカニズムである再石灰化という働きを助けます

むし歯予防に重要な役目を果たすフッ素ケア。取り入れるにはどんな方法があるのでしょうか?

「代表的な方法は、歯医者さんでフッ素塗布をしてもらうこと。ペースト状・ジェル状・泡状など薬剤により形状はさまざまです。高濃度のフッ素を歯に塗布してもらい、終わって30分程度は飲食をしないようにします。お子様のむし歯リスクに合わせて3カ月~半年に1回ほど歯科医院で提案してもらった頻度で取り入れるようにしましょう」

家庭でもフッ素ケアを取り入れる方法はありますか?

フッ化物配合のハミガキや、フッ素を配合した洗口液を使う方法があります。フッ素は年齢によって推奨されている使用量と濃度が異なりますので、量や用法をよく確認して使ってくださいね」

フッ素を配合した洗口液はいつ使うのがよいでしょうか?

「フッ素を配合した洗口液を利用した後は、効果を薄めないために飲食をしないで過ごす必要があります。飲食をする心配がない寝る直前に使用すると、お口の中にフッ素が留まりやすいのでおすすめです。また、フッ素を配合したハミガキと洗口液はどちらか一方だけでなく、あわせて使うとより効果的ですよ」

ハミガキと洗口液、両方使うことでフッ素の効果が高まるようです!

親子で歯みがきするときの注意ポイント

子どものむし歯を防ぐためには、毎日の丁寧な歯みがきが大切だとはわかりつつ、子どもの歯みがきって難しい……。どうすれば楽しく続けられるでしょうか?たくさんの親子に歯みがき指導を行ってきた金子さんからアドバイスをもらいました。

①保護者がみがくときの注意点

「保護者がみがくときは、鉛筆を持つようなペングリップという持ち方がおすすめです。力が入りすぎず、細かく動かしやすいです。子どもにも、小学生になって鉛筆を使うタイミングで持ち方を教えてあげるといいでしょう。なお、唇と歯茎をつなぐ上唇小帯、下唇小帯という上下にある筋にハブラシが当たるととても痛くて、歯みがき嫌いにつながってしまう可能性があるので要注意。しっかりと唇をめくって指で押さえ、目視しながら磨きましょう

②むし歯になりやすい、みがきにくい歯

「幼児のむし歯になりやすい場所は唾液の触れにくい上の前歯です。3歳までは上の前歯の歯と歯の間や歯とハグキの境目がむし歯の好発部位。奥歯が生えてくる2歳ごろからは噛み合わせの溝、歯が生え揃う4歳以降は歯と歯の間がむし歯になりやすいポイントです。大人も子どもも、みがき残ししやすい場所は、歯と歯の間、歯と歯茎の境、噛み合わせの溝の3箇所ですので注意してみがいてください」

③保護者がみがくときの姿勢も大事!

「保護者があぐらをかいて、組んだ足のところに子どもの頭をのせて寝かせてみがくのがおすすめ。頭の位置が低く安全で、動きにくいのでみがきやすいです。どうしても寝てくれないお子様の場合は、立った姿勢でみがいていただいてもOK。その場合、動いてしまうと危ないので、後ろに壁がある場所を選んで、お子さまの背を壁につけるとみがきやすいです」

④自分みがきは、みがきやすい箇所から始めよう!

「子どもが自分でみがくときは、年齢に合わせて「前歯の表面」などみがきやすいところからスタート。みがく順番を決めて習慣づけましょう。2~3歳のころはハブラシをくわえるだけしかできないことも多いですが、最初はそれでOKです。歯の裏側や奥歯など、難易度が高いところは保護者がフォローして仕上げましょう

⑤仕上げみがきはマスト!

「小さなお子さまはどうしても隅々までみがくのが難しいです。保護者が必ず仕上げみがきをしてあげましょう。小学校を卒業するぐらいまでは、仕上げみがきや定期的な口内チェックを続けていただくのが理想です

こども向けハブラシ&ハミガキの選び方

こども向けには、どのようなハブラシを選ぶとよいでしょうか?

「こども向けのハブラシはヘッドが大きく、持ちやすいようにグリップ部分が太いものが多いです。子ども自身がみがくときは子ども向けハブラシを使い、保護者が仕上げみがきをするときはヘッドが小さく、グリップも細長い、奥まで届いて小回りが利く仕上げみがき用のハブラシがおすすめです」

サンスターのベビー・子ども向け商品の一覧はこちら

ハブラシ同様に、ハミガキも大人向けのものと違いがありますか?

「こども向けハミガキは研磨剤が入っていないなど、みがきやすいように配慮したものが多いです」

フルーツ味など親しみやすいように工夫されているこども向けハミガキ。甘いもので歯を磨かせるのは不安なのですが、問題ありませんか?

甘いハミガキでもむし歯にはなりませんのでご安心ください!香料の効果で甘く感じられるようになっているだけで、お砂糖や果汁などは入っていません。お子さまが好きなハミガキを選んであげるといいですね」

普段から定期健診を受ける習慣を!

ほかにも子どものむし歯予防でアドバイスはありますか?

「困ったら迷わず歯医者さんに診てもらうことが大切です。幼いときから定期健診を受けて、かかりつけの歯科医をつくっておくと安心です。むし歯やみがき残しは目視でわからないものも多いので、細かくチェックしてもらいましょう。日頃から予防のために定期的に通うようにして、むし歯に限らず、生え変わりの時期やかみ合わせなど、お悩みは何でも相談してくださいね」

子どもの歯みがきポイントとフッ素ケア、いかがでしたか?一番大切なのはお子さまが“歯みがき嫌い”にならないよう楽しく習慣化すること。どうぞお試しください!

取材・文/朝倉由貴
イラスト/石井あかね

フッ素の力で子どものむし歯対策を
 

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