糖質を気にする人やダイエット中の人にも、簡単に美味しくバランスの良い食事を自宅で楽しめる、クラブサンスターの「糖尿病レシピ」。現在350以上のレシピが掲載されており、ストイックになりすぎずに糖質を控えられる、と好評です。
ウェルネスフードアドバイザーの安田光絵さんに、この中から2020年1月~9月の人気レシピベスト3を実際に作って試食してもらいました。
監修者プロフィール
レシピを考える時、常に糖質をなるべく減らすことを心がけるという安田さん。簡単にレシピをアレンジするためのコツが3つあるといいます。
1.砂糖の代わりにみりんや麹を使う
「煮物などに甘みをつけたい時は、基本的に砂糖ではなくみりんを使います。みりんはまろやかな甘みと旨味があるので、料理の味に深みを出してくれます。また、熱が加わりアルコール分が蒸発する時、魚や肉の臭みを消してくれるという効果も。砂糖の代わりにみりんを使う場合は、砂糖の1.5倍量にするのが目安です」
2.出汁をしっかり取る
「煮込み料理は、出汁をしっかり取ることで旨味が増し、砂糖を入れなくても美味しくなります。実際、フレンチの煮込みは、砂糖を使わず、肉などの具材や香味野菜、赤ワインなどをじっくり煮込むことで味わいを深めます。『砂糖を使わなくては美味しくならない』という固定観念を取り払い、まずは出汁をしっかり取ってみましょう」
3.小麦粉食品は基本的に置き換える
「麺類などは糖質が多いので、できるだけ代わりになるものを使用します。例えば、焼きそばの代わりにしらたきを使ったり、お好み焼きもほとんど粉は使わず繋ぎのために米粉を大さじ1杯入れる程度。具材にバラエティを持たせれば満足感もあるので、子どもたちも喜んで食べてくれます」
安田さんに、クラブサンスター「糖尿病レシピ」の人気ランキング3位までを作って試食してもらいました。
「糖質が少なくて簡単にできるレシピなので、少し味気なくなるかなと思っていたのですが、美味しくてすぐにできるなど、いいことだらけ。この3つのレシピをもとに、いろいろアレンジしてみたくなりました」
トマト缶を煮込むだけの簡単レシピ。好みのグリル野菜を添えて、トマトソースと一緒にいただくのもおすすめ。
「低糖質レシピとは思えないくらい、味に深みがあって美味しいです。おもてなし料理にもぴったりだし、子どもも喜んで食べてくれそうです。私はまず弱火で蓋をして50分煮て、火を止めて20分キープ。予熱で素材に味が染みて、鶏肉もほろほろの食感になり最高でした。ブロッコリーやキャベツもあいそうですね。ソースが美味しいので、余ったら上からチーズをかけた玄米リゾットなどにアレンジしても良さそうです」
バター・小麦粉の代わりにおからパウダーを使用したパウンドケーキ。口どけの良い食感と、しっとり甘い煮りんごが絶妙。
「チーズスフレのような食感で、まさかおからパウダーで作ったとは思えない完成度の高さです。りんごの甘さがあるので砂糖の量も少なくてすむし、見た目もおしゃれ。卵白をしっかりと泡立てることで、よりふんわり感が増して美味しくなります。おからパウダーは、粗挽きタイプより粉末タイプのほうが食感が良くなるのでおすすめです」
「お好み焼きを食べたいけどカロリーが気になる」という人におすすめのレシピ。材料はキャベツ、卵、マヨネーズ、ポン酢のみ。キャベツの食感が楽しめます」
「あっさり食べられて満足感も高いですね。いわれなければ粉が入っていないことに気づかないかも。お弁当に入れるのもおすすめです。キャベツを白菜にアレンジしても、ジューシーに美味しく仕上がりそうですね」
「楽ちん!キャベツと卵のお好み焼き風」に豚ひき肉やかつおぶしをプラスし、たんぱく質をさらにたくさん摂れるレシピにアレンジしてもらいました。
<プラスする材料>
青のり、かつおぶし 適量
ポン酢 大さじ2
胡麻油 小さじ1
豚ひき肉 80g
「フライパンで焼く時に、ひき肉を散らし、形を整えつつ、焼き色がつくまで焼きます。裏面も焼いて皿に盛りつけたら、青のりとかつおぶしをトッピング。ポン酢と胡麻油をあわせたたれをかければ完成です。糖質は控えめのまま、たんぱく質がたっぷり摂れますよ」
ダイエット中のお母さん、お父さん、育ち盛りのお子さんなど、みんなが満足する低糖質レシピ。ぜひ今日のおかず候補に加えてみてはいかがでしょうか。
取材・記事 古屋美枝
撮影 石原敦志