*本投稿は、効果や効能を保証するものではございません。また成分や製品を評価するものではございません。
あくまで、みなさんの日常生活の知恵として参考にしていただければ幸いです。
紫外線吸収剤の短所の1つである光劣化というものがあると紹介しました。本投稿で詳しく述べたいと思います。
難しい話もあるかもしれませんが、お付き合いお願いします。
①:前回のおさらい
・紫外線吸収剤:化学反応を利用して熱などをエネルギーに変換し放出することで、肌の奥への紫外線浸透と日焼けを防ぐ成分
・紫外線散乱剤:鏡のような白色顔料粒子の性質を利用して、紫外線が肌に浸透していくのを防ぐ成分
・長い波長のUV-A→肌をすぐに黒くする→シワ、たるみの原因
・短い波長のUV-B→肌に炎症を引き起こす→シミ、そばかすの原因
・SPF→UVーBに対する防止効果
・PA→UV-Aに対する防止効果
では本題に入りましょう。
②:そもそも光劣化とは
紫外線を浴びることで、紫外線吸収剤の紫外線カット力が低下する現象です。
何が問題化というと、高いSPFやPAの記載がある紫外線吸収剤の日焼け止めを使っているのにかかわらず、日焼け(サンバーン)をしてしまうことがあります。
シミ、ソバカス、顔のたるみになることも言われています。
*サンバーン:主にUVBが原因となり、日焼け後になるべく早く赤みや痛みなどの症状。
*サンタン:UVAとUVBが原因となりメラニン色素が増加して、黒っぽくなる症状=日焼けのようなもの。
③:光劣化の対策
日焼け止めを塗り直すことが勧められているのは、汗などによって日焼け止めが落ちること以上に、この光劣化が最大の問題だからです。
紫外線吸収剤の日焼け止めを使う際には、日焼け止めが落ちていない場合でも、塗り直すことが重要であると言われています。
④:光劣化のエピデンス
東京工科大学らの研究グループは、
メトキシケイヒ酸オクチル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンの4つについて、光劣化の検討を行われました。その結果、全て光劣化が認められました。
またt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンの光劣化が最も大きいことが報告されました。
⑤:まとめ
紫外線吸収剤は素晴らしい成分ですが、光劣化という大きな問題が生じます。
こまめに塗り直すか、肌に不安がある人は紫外線散乱剤の日焼け止めが良いと言われています。
⑥:補足
日焼け止めは、基本的に塗り直しが必要ですが、中々塗り直しができないかと思います。家にいる場合、1日中炎天下の下にいる場合などによって異なるので、皆様のライフスタイルに合わせて対策して頂けたら幸いです。
以上です。
紫外線吸収剤による光劣化の真相について、いかがでしょうか。
光劣化を防ぐ技術や類似の技術を開発されているメーカー様もあるので、是非、探してみてください。
それではまた次の投稿でお会いしましょう。
2023/09/17