コラム
2019/12/16

インフルエンザ予防の新習慣。予防接種だけでなく、のど・鼻の加温・加湿も!

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今回はインフルエンザにおける「予防接種の重要性」と「のどバリアを高める新習慣」について、こんな記事をご紹介いたします。

インフルエンザ対策 糖尿病の人は予防接種を毎年受けるべき

今年もインフルエンザが流行する季節がやってきましたね。国立感染症研究所は11月15日に「全国的なインフルエンザの流行に入ったと考えられる」とコメントを発表してました。

例年、1月下旬から2月にピークを迎える傾向にありますが、今シーズンは流行の時期が例年よりも早く患者が急増しているそうです。ということは、予防対策も早めに実施する必要がありますよね。

インフルエンザ対策には予防接種が有効といわれており、特に糖尿病の方は予防接種を受けるべきといわれています。さらに、日頃からの対策も欠かせません。ではどのような方法が有効なのでしょうか。

今回は、糖尿病の方が「予防接種を受けるべき理由」だけでなく、新習慣「のどバリアを高める方法」を詳しくご紹介します。

糖尿病患者が、インフルエンザ予防接種を受けるべき理由

日本では毎年1,000万人以上がインフルエンザを発症しており、年間に1万人前後の死者も出ています。症状が長引くことも多いので、今年も油断できません。その対策として、特に糖尿病などの基礎疾患をもつ人や高齢者には予防接種が勧められています。それは何故でしょうか。

新型インフルエンザが2009年に世界的に流行した際、入院を要した患者の基礎疾患を調べたところ、糖尿病の方の重症化リスクが高いことが分かりました。日本でも、新型インフルエンザで入院した15歳以上の患者のうち、糖尿病の保有率は慢性呼吸器疾患に次ぎ2番目に多いことが分かっています。

米国糖尿病学会(ADA)は、「糖尿病(1型、2型、妊娠糖尿病)の人は、適切に血糖コントロールを行っていても、深刻な合併症(肺炎など)のリスクが高い場合があります。つまり、糖尿病の慢性的な健康問題を悪化させ、さらに血糖コントロールを難しくするおそれがあります。」と話しています。

予防接種を受けることはインフルエンザ感染を100%防ぐものではありませんが、 そのリスクを大きく減少させます。症状が重症化するリスクの高い糖尿病の方は、かかりつけ医と相談の上で、できる限り予防接種を受けることをお勧めします。

インフルエンザの予防接種は毎年受けよう

季節性インフルエンザワクチンの予防効果が期待できるのは、接種(13歳未満は2回接種)2週後~5ヵ月程度までと考えられており、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されています。

例えば、今シーズンの季節性インフルエンザワクチンは、▼インフルエンザA型(H1N1)、▼A型(H3N2)、▼B型山形系統、▼B型ビクトリア系統が含まれる4価ワクチンです。

これらの理由から、インフルエンザ予防に十分な免疫を保つためには、ワクチン接種を毎年受けた方が良いといえるでしょう。

ワクチンは、発症を抑える一定の効果が認められており、約50~60%の発症予防効果と、約80%の死亡を阻止する効果があるとの報告もあります。医師に対する調査でも、約90%がワクチンを「接種済み」または「接種予定」と回答。さらに約94%の医師が、「患者にワクチン接種を推奨する」と回答しています。

インフルエンザが感染しやすいのは、どんな環境?

ここまではワクチンの接種をお勧めしてきましたが、国立感染研究所の調査によると、1週間あたりのインフルエンザ罹患者数はこの10年間で2年連続過去最高となっており、ワクチンや手洗いなどの予防方法だけではなかなか罹患者数が減っていないのも現状です。

口呼吸のリスクと風邪やインフルエンザ、睡眠不全との関係について、国内トップレベルの研究実績をもつ帝京大学ちば総合医療センター耳鼻咽喉科の鈴木雅明教授は次のように述べています。

「本来、人の呼吸は鼻呼吸ですが、乾燥や低温、花粉などの環境ストレスによって鼻がつまると口呼吸になってしまいます。口呼吸をすると、異物やウイルス、細菌などが鼻の粘膜で除去されず直接体内に入るため、風邪やインフルエンザにかかる危険性が高くなります」。

就寝時にのど・鼻を加温・加湿するインフルエンザ予防習慣

同研究会が行った調査で、就寝時に口呼吸になっている人ほど風邪を引きやすいことが明らかになりました。

自覚がなくても、「朝起きた時に口が乾いている」「いびきをかいている」などの兆候があれば、寝ている間に口呼吸になっているサインです。夜間は鼻炎などアレルギー性の症状も悪化しやすくなるため、鼻づまりが起こりやすい時間帯でもあります。

また、口呼吸によりいびきをかいたり呼吸が途切れたりすると、脳から"呼吸に異常が起こっている"という信号が出て心身が緊張し、睡眠が阻害されてしまいます。

そこで「ウーマンウェルネス研究会」では、風邪やインフルエンザの予防に大切なのは、就寝時にのど・鼻を加温・加湿することだとして、3つの方法を提案しています。

就寝時にのど・鼻を加温・加湿して、口呼吸リスクを防ぎましょう。鼻通りがよくなり、睡眠の質が向上します。鼻の中の線毛運動も活発化するため、風邪やインフルエンザの予防効果も期待できます。

(1)就寝時にのど・鼻を蒸気で温める
(2)部屋全体の加湿
(3)片方の鼻で交互に鼻呼吸


▶詳しくは同研究会のホームページウェルラボで紹介
https://www.well-lab.jp/

いかがでしたか。インフルエンザ対策といえば、うがい・手洗い・マスク・予防接種が広く知られていますが、就寝時ののど・鼻の加温・加湿が良いことを初めて耳にした方も多いかもしれませんね。

今シーズンは例年の対策にのど・鼻の加温・加湿をプラスして、インフルエンザ予防を強化しましょう!
 

▶元記事を読む

※引用元:糖尿病ネットワーク
インフルエンザ対策 糖尿病の人は予防接種を毎年受けるべき - 2019年11月22日
https://dm-net.co.jp/calendar/2019/029732.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright © 2019 Soshinsha.

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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