コラム
2020/05/08

ラクトフェリンが歯周病菌を抑制?!唾液が口内環境を整える!

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唾液が持つすごいパワーをおさらい

クラブサンスターでは何度も取り上げてきた「唾液のパワー」。唾液には、下の図にあるように「食べるためのはたらき」「お口の中の健康を守るはたらき」「全身の健康を守るはたらき」と主に3つのはたらきがあり、細かく分けると8つもの役割を果たしています。「単なる水分」と思いがちですが、実は美味しさにも、若々しさにも、健康にも関係する重要な役割を担っているもの…それが唾液なのです。

ですから年齢と共に唾液が減ったり、いわゆるドライマウスの状態になったりしてしまうと、カラダにさまざまな悪影響が起こる可能性も出てきます。最初に気になるのはやっぱりお口の中のこと。唾液のはたらきのひとつである、口内を清潔に保つことが難しくなり、口臭やむし歯、歯周病の原因を作ることにもなってしまうのです。また、唾液が少なくなるとお口の中の菌バランスが崩れることも…。お口の中には数百種類を超える菌が存在していますが、悪玉菌とされる歯周病菌は、アルツハイマー、リウマチ、大腸癌、糖尿病、心疾患、骨粗鬆症など、さまざまな全身疾患への関与が指摘されています。だからこそ、悪玉菌を抑制して、良好な菌バランスに整える事は、お口の健康、そして全身の健康のためにもとても大切!
そこで注目したいのが唾液に含まれる成分、ラクトフェリンとラクトパーオキシダーゼ。このふたつは「抗菌成分」として歯周病菌の抑制に効果的だと考えられているのです。


【参考】 Tenovuo, Jorma O., 「唾液の科学」 ,一世出版, 1998年

歯周病菌を「殺菌」や、口臭の抑制にも

ラクトフェリン(LF)は、一般的には腸内環境を整える成分として知られています。実はこのラクトフェリン、歯周病菌に作用して菌の生育を抑制し、バイオフィルム(プラーク=歯垢)の形成を阻害するという研究結果も報告されているんです。さらに抗炎症作用もあり、痛みや腫れの原因になる炎症性サイトカインの産生も抑制してくれます。もうひとつの注目成分、ラクトパーオキシダーゼ(LPO)も唾液に含まれる成分で、唾液中の成分を利用して抗菌活性の高い成分を作り出します。

LF+LPO配合粉末は、歯周病菌の増殖を短時間で効果的に抑制します。


【参考文献】 Nakano M., et al. Inactivating effects of the lactoperoxidase system on bacterial lyases involved in oral malodour production. J Med Microbiol. 64, 1244-1252. 2015

さらにこのふたつの成分がすごいのは、常在菌と呼ばれるお口の環境の悪化には関係しない菌(例としてS. oralis)には殺菌作用を示さなかったこと!
そして最後にもうひとつ、興味深いニュースといえるのが、「口臭の抑制作用」があるということ。ラクトフェリンとラクトパーオキシダーゼは下の図にあるように、口臭の原因になる歯周病菌だけでなく、歯周病菌由来の口臭の産生に関わる酵素にもアプローチ。においを隠すのではなく、口臭の発生源を抑えるはたらきがあるのです。そのため、ラクトフェリンは、即効性や持続性がある口臭ケアに活用ができるのではと、期待が高まっているのです。

口臭抑制のメカニズム

口臭抑制効果の比較

【参考文献】 中野学ら,ウシラクトフェリン+ラクトパーオキシダーゼの口臭抑制作用とメカニズムの検討,ミルクサイエンス,64(2), 107-114 (2015)

唾液の力で口内環境を整える!

「常在菌を維持しながら歯周病菌を殺菌」「口臭を根本から抑える」という嬉しい効果が期待できるふたつの成分が含まれる唾液ですが、実は年齢と共に減少してしまうことがわかっています。「そういえば、若い頃より口が渇くようになった」と感じている人もいるかもしれませんね。実は唾液の量だけでなく、年齢と共にラクトフェリンの濃度も減少してしまうのです。

加齢による唾液量の推移

【参考文献】 Tanida T., et al. Influence of aging on candidal growth and adhesion regulatory agents in saliva. J Oral Pathol Med, 30, 328-335. 2001

加齢により、唾液が減少するだけでなく、ラクトフェリンの濃度も減少します。


【参考文献】 Tanida T., et al. Influence of aging on candidal growth and adhesion regulatory agents in saliva. J Oral Pathol Med, 30, 328-335. 2001

お口の健康はもちろん、全身の健康につながるお口の環境を整えるためにも、唾液の状態を気に掛けてみて!まずは唾液がよく出るように、食事の際はよく噛むこと。さらに唾液腺マッサージや、唾液の分泌を促す運動も取り入れてみましょう。

取材・記事 クラブサンスター編集部

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15件のコメントがあります。
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  • 若いころとくらべて唾液の量が減ったなと感じてます。
    2020/05/28
  • 唾液パワーはすごいですね~
    唾液腺マッサージ、舌の運動を今までしていなかったので、これを機に実践したいと思います。
    2020/05/24
  • 「唾液腺マッサージ」や「舌の運動」
    パタカラのトレーニングはしています。
    唾液線マッサージもして良く噛んで食べたいと思います。
    お口の状態が良いと健康に繋がるのですね。
    2020/05/22
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