コラム
2018/01/09

老化は「足」から! 気になる“ロコモティブシンドローム”対策とは?

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今回は「足の筋力とロコモティブシンドローム」について、こんな記事をご紹介いたします。

ウォーキングで下半身を強くすると運動を続けやすい 「老化は足から」

みなさんは以前に比べて、足の筋力の低下を感じていますか?

なにもない場所でつまずきやすくなった、前よりも足が重く感じる…といった変化を見逃してはいけません!「老化は足から始まる」ともいわれるように、足は健康な生活を送るためにとても大切です。

今回は、「ロコモティブシンドローム」や足の筋力トレーニングの重要性について紹介します。

ロコモティブシンドロームとは?

ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)をご存知ですか?

聞いたことがあるという方も多いと思いますが、ロコモティブシンドロームとは、筋肉や骨、関節など運動器の障害が原因で、「歩く」「立つ」「座る」などの機能が低下している状態のことをいいます。

「つまずきやすくなった」「足が前に出なくなった」など、日常生活におけるちょっとしたことも、足の筋肉の機能が低下してきたサインかもしれません。

私たちが一般的にいう筋肉とは、筋肉の種類の1つである「骨格筋」のことであり、骨格筋は体重の約4割を占める、体でもっとも大きな器官です。加齢とともにこの骨格筋が衰えると、体の動きが悪くなってしまいます。

筋力/筋持久力/柔軟性/敏捷性には足の筋肉が大きく関わっていますが、これらは50歳以降で急激に低下するといわれています。さらに、足の筋肉の低下率は、腕の筋肉の低下率に比べて3倍も大きいという報告があります。

日頃の取り組みが健康への第一歩

ロコモティブシンドロームによって、立つ・歩くなど移動に関わる動作が困難になると、寝たきりになるなど、自立度が低下して要介護となるリスクが高くなります。

このロコモティブシンドロームは、突然なるものではありません。若い頃からの生活スタイルの積み重ねが影響するのです。筋肉は筋繊維の集まりでできていますが、筋繊維の数は80歳代では20歳代に比べ半減し、さらに1本の筋繊維の太さも年齢とともに細くなってしまいます。

ロコモティブシンドロームを予防して、健康的な生活を送るためには、日頃の取り組みが大切です。

筋肉の衰えを防ぐ効果的な方法

筋肉を維持するためには、やはり体を動かして筋肉を使うことが重要です。特に、衰えやすい足の筋肉を鍛えるためにはウォーキングが最も効果的です。

まずは1日20分の活発なウォーキングを週に3日以上行うことから始めましょう。そして、慣れてきたら時間と日数を増やしてみましょう。早足で歩く、コースに階段や坂道を入れるなど、いろいろな歩き方を試してみるとより効果的です。

スポーツでは体幹を鍛えることが重要だということが話題になることも多いですが、ロコモティブシンドローム対策には、体幹を鍛えるよりも下半身の筋力トレーニングの方が効果があります。体幹と下半身の役割を家にたとえると、体幹=大黒柱、下半身=大黒柱などを支える基礎、なのです。

筋力トレーニングを加えると効果的

ウォーキングに「足踏み体操」や軽いスクワットなどの筋力トレーニングを組み合わせると、歩行能力が改善するだけでなく、足のむくみも改善し、動きやすい体へと変化します。

また、肥満や過体重の人が減量するためには、基本となるウォーキングなどの有酸素運動に加えて、筋力トレーニングを行うと効果的です。筋肉が増えることで基礎代謝が上がり、消費エネルギー量が増えます。

下半身の運動や筋力トレーニングを続けると、つまずいたときなどにも体を支え、転びにくくなります。下半身の運動は、運動能力アップのためにも欠かせませんね。

筋肉がないな・・・という方も諦めないで!筋肉量は年齢を重ねても増やすことができるのです。

また、ロコモティブシンドローム予防のためには、運動だけでなくタンパク質の摂取も重要です。運動をするときには、肉、魚、豆類などタンパク質が豊富な食品を摂ることが勧められています。

「足の筋力」と運動の関係

関西福祉科学大学リハビリテーション学科の野村卓生氏らの研究によって、2型糖尿病の人が運動習慣を継続するためには「足の筋力を高めること」が必要であるとわかりました。

運動療法が必要であるとわかっていても、継続するのは難しいと感じている2型糖尿病の人は少なくありません。運動を継続できない原因として、「忙しくて時間をとれない」「運動に伴う疲労感や痛み」「運動を指導する専門家が不足している」などがあげられます。

野村氏らは今回、「足の筋力」の影響に着目し、およそ1,500人の2型糖尿病患者を以下の2つのグループにわけ、定期的な運動の継続状況と下肢筋力との関係を調査しました。

・30分以上の運動を週2回以上、6ヵ月以上継続して行ったグループ
・継続的な運動習慣がないグループ

調査の結果、運動習慣がない群に比べて運動を継続している群では、足の老化度を指標の1つである膝伸展筋力値(膝を伸ばす時に必要な太ももの筋力)が高いことが明らかになりました。また、筋力が高いほど運動習慣者の割合が多くなり、膝伸展筋力値が高いことは、運動の継続に影響を及ぼすことが示されました。

研究者は「筋力と運動習慣には双方向の関係があり、足の筋力があることが運動を習慣化させるのに重要となる」という見解を述べています。

ロコモティブシンドロームの予防は、今からでも遅くありません。日頃の生活で筋肉を使うことを意識するだけで、予防の第一歩となります。たまきも、ウォーキングのときには他の筋肉トレーニングも混ぜるなど足の筋力を意識していこうと思います!

 

▶元記事を読む

※引用元:糖尿病ネットワーク
ウォーキングで下半身を強くすると運動を続けやすい 「老化は足から」 - 2017年07月27日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/027136.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright @ 2018 Soshinsha.

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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