コラム
2019/06/28

むし歯を削ったら、歯は弱くなる?

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むし歯ってどんな病気?

むし歯とは、ミュータンス菌などのむし歯菌が出す酸によって、歯のカルシウムが溶かされ、歯がもろくなり、ついには穴が開いてしまう病気のことです。むし歯菌は食べ物を栄養にして活動し、酸を出します。
むし歯は歯周病と同じように、重症になるまでは自覚症状が少ないため自分では気づきにくいことが特徴です。しかし、定期健診などで歯に穴が開く前に発見できれば、元の状態に戻すことができるかもしれません。

歯は削れば削るほど弱くなる?

実は、歯は削れば削るほど、弱くもろくなります。また、一度治療のために削った歯は、むし歯の再発リスクが高くなります。詰め物と歯の境目の部分に隙間ができると、そこに溜まったプラーク(歯垢)は歯をみがくだけでは取り除くことがとても難しいからです。
むし歯の症状が進んで穴が大きくなってしまうと、治療の際に削る量が多くなります。さらに、病巣が歯の中の歯髄(神経)に達すると、歯髄を取らなければいけなくなります。歯髄を取ってしまった歯は、栄養分が供給されにくくなるため、とてももろくなってしまいます。
一生自分の歯で食べるためには、なるべく歯を削らないことが大切です。そのためには、むし歯はなるべく初期のうちに処置しないといけません。穴が開く前の初期段階でむし歯を発見し、健全な状態に戻すために、定期的に歯科医院で健診を受けましょう。

むし歯の実態

日本では、1970年代に“むし歯の洪水”といわれた時代がありました。当時はむし歯になるのは当たり前と認識されてしまうほど、むし歯が多い時代でした。現在、40歳代くらいの方は、治療したむし歯の跡がたくさんあるのではないでしょうか?
ところが、下のグラフを見てもわかるように、子どもたちのむし歯はどんどん減っています。むし歯にかかったことのない子どもも増えています。むし歯が減った背景にはどんな要因があるのでしょうか?
一つ目に、むし歯予防に効果があるフッ素入り歯磨剤の普及があげられます。2016年にはフッ素入り歯磨剤の割合が90%を上回り、日本で販売されているほとんどの歯磨剤にフッ素が配合されました。
二つ目に、8020運動の広がりがあげられます。8020運動とは、1989年より当時の厚生省と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。最新の歯科疾患実態調査では、8020の達成者の割合は50%を上回っています。
自分の歯を失わないことはもちろん、お口に残っている歯を良い状態に保つためにも、定期的に歯科医院でお口の状態をチェックしましょう。

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