コラム
2018/03/05

気になる足のお悩み。。。放っておくと「PAD」に!?

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今回は「足の悩みとフットケア」について、こんな記事をご紹介いたします。

糖尿病の人は「足の冷え」「しびれ」に注意 足の動脈硬化を改善

冬の悩みや心配ごととして、インフルエンザや風邪などがあげられますが、「足の冷え・むくみ・しびれ」といった足の健康に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これらの足の悩みは、寒さによる血流の悪化(血液の流れの低下)と関連しています。そして、この血流の悪化は、それらの目立つ症状だけでなく、深刻な病気とも関係している場合もあるので、注意が必要です。

このような気付きにくい足病変の予防・早期治療・早期発見の啓発を目的として、2月10日は「フットケアの日」に制定されています。ご存知でしたか?

足の悩みにはどんなものがあるの?

20~50代の女性約1万人を対象として2018年に行われた、「女性の足の悩みに関する調査」により、以下のことがわかりました。

□冬に気になる足の悩み
冷え (39.8%)
かかとのヒビ割れ (31.0%)
むくみ (9.1%)
足全体の乾燥 (9.1%)

□具体的な足の悩み
・冷え性で、布団に入っても足が温まらず、全く眠れない (67.4%)
・寝る前にお湯で足を温めても、足先が暖まる前にお湯が冷める (30.5%)
・部屋が臭うなと思ったら、自分の足の臭いだったことがある (21.6%)
・慣れない靴を履くとすぐに靴擦れし、絆創膏にお世話になる (72.1%)

さらに、血流を良くすることでどのような効果があると思うか?については、「冷え性の改善」(89.8%)、「むくみ改善」(74.5%)という結果となり、多くの人が冷えやむくみに対して血流が重要であると理解していることがわかりました。

一方で、約3割が血流を良くするために行っているケア方法は「何も行っていない」と回答していました。

足の冷え対策に必要なこと

医療ジャーナリストの増田美加氏は、「手足の冷えなどを改善するためには、血液の流れる道を整備することは必須であり、血液の質の向上はもちろんのこと、血液の流れる毛細血管を正常化することが重要です」と話しています。

また、常葉大学健康科学部の久保明教授も、増田氏と同様に「毛細血管は、酸素を運んでいく重要なルートです。毛細血管のコンディションが整わないと、体の組織に十分な酸素が行き渡らなくなる可能性があり、足の冷えや疲労感という、血管の老化である動脈硬化の一歩手前の状況につながります」と血流の重要さや、そのために欠かせない毛細血管の役割について述べています。

足の動脈の病気で多い 「末梢動脈疾患」(PAD)

これまでのことから、足の健康には毛細血管などの血管を健康にし、血流を良くすることが大切ということがいえますね。

身体に酸素と栄養を供給する血管が「動脈」です。下半身に向かう動脈は、骨盤の部分で枝分かれし、太もも・ふくらはぎを通って、足の指先に向かって血液を送っています。

この太い血管そのものが狭くなったり詰まったりする「動脈硬化」が進むと、血液が十分に流れず、酸素不足や栄養不足を引き起こします。そして、その結果、「末梢動脈疾患」(PAD)を発症してしまいます。

PADになると、手足に「しびれや痛み」を感じるようになり、悪化すると「潰瘍」ができ、ひどい場合には壊死にいたることもあります。さらに、手足だけでなく全身の動脈硬化を伴うことも多いため、心筋梗塞や脳梗塞を発症する危険性も高まります。

PADと生活習慣の関係

PADの自覚症状としては、まず冷感やしびれが起こり、やがて「間欠性跛行(かんけつはこう)」(しばらく歩くと痛みが出る、休むとまた歩ける、という症状)があらわれます。そして、さらに進行すると、安静時にも疼痛が起こるようになります。

このように、PADはほとんど無症状のまま病気が進行するため、いったん症状が出始めると完治が難しくなります。

さらに、「PAD」に要注意!早期発見が明暗を分ける!でも紹介しましたが、▽糖尿病、▽高血圧、▽高脂血症、▽喫煙習慣があると、動脈硬化が進行しやすくなるので、PADの予防のためにも、これらの治療が大切です。

糖尿病で血糖コントロールが悪いと、動脈硬化が進みやすいだけでなく、動脈、特に膝から下の動脈(下腿動脈)が詰まりやすくなります。下腿動脈で動脈硬化が進むと、血流の迂回路ができにくく、足部の虚血が進み重症化しやすいため、注意が必要です。

PADの予防と治療

PADを予防・改善するためには、バランスよい食事・適度な運動・禁煙が重要です。さらに、▽高脂血症、▽ストレス、▽肥満などの動脈硬化のリスクとなるものをコントロールすることが求められます。これらを行っても改善されない場合は、(1)薬物治療や(2)運動療法を行います。

(1)「間欠跛行(かんけつはこう)」の薬物治療では、血液をサラサラにする抗血小板薬を使うことで進行を抑え、ほかの部位の動脈の閉塞を予防します。

(2)運動療法では、主に1日30分以上の歩行訓練を、週3回行い3ヵ月以上続けます。ウォーキングを続けることで細い血管が発達し、足への血流がよくなるため、症状が改善します。間欠性跛行のある場合は、歩くと痛みがでるため、少し歩いて足が痛くなる前に歩くのをやめ、しばらく休んでからまた歩くという運動療法が効果的なのだそう。

上記の治療を行っても症状が改善しない場合には、途絶えた血流を再開させるための血行再建術が行われます。この治療は、近年の技術や治療器具の大きな進歩により、これまでは治療不可能だった部位も治療ができるようになってきており、治療の幅がひろがってきています。

これまでにご紹介した、生活習慣の見直し、薬物治療・血行再建術などの治療は、そのときの症状が良くなるだけではなく、今後の回復しやすさにもつながります。

足の血管(毛細血管)を健康に保ち、動脈硬化を予防することが大切であるとわかりますね。また、PADは手足だけでなく全身の血管に関わっているので、トータルケアを心がけましょう。

以上、たまきでした!

 

▶元記事を読む

※引用元:糖尿病ネットワーク
糖尿病の人は「足の冷え」「しびれ」に注意 足の動脈硬化を改善 - 2018年02月16日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2018/027785.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright @ 2018 Soshinsha.

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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