コラム
2020/07/14

《守るための、縁の下のちからもち》第2回「通いたくなる歯科医院」を医療機器で支える人たち

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歯科医院に通っていて、ふと「昔に比べて、なんだか居心地がいいな」と感じることはありませんか?例えば椅子。普段、意識することはあまりないかもしれませんが、よく見るとかなりかっこよく、快適な座り心地に進化しているんです。その裏側を探ってみると、ある「支える」人たちが見つかりました。それが歯科医療機器の会社です。

今回は、居心地の良い歯科医院を、さまざまな角度から支える人、歯科医療環境全般にわたる総合コンサルティング企業であり、歯科医療機器の製造販売も行う株式会社ヨシダで事業戦略を担う柳崇貴さんにお話を伺いました。

プロフィール

 
柳崇貴(やなぎ たかき)
1906年創立。歯科医療環境全般にわたるコンサルティング、製造販売を行う「株式会社ヨシダ」で営業本部に所属。同本部で事業戦略室 デジタルマーケティングGP部長を務める。

高級車やビジネスクラス並の椅子

このところ、いろいろ変わったと感じる歯科医院。治療自体もそうなのですが、椅子やインテリアもずいぶん変わってきました。
右
はい。当社は1906年の創立以来、日本の歯科医療を総合商社という立場から支えて来年には115年を迎えますが、機器もその時代の考え方、歯科医院の在り方とともにどんどん進化しています。
椅子は正しい治療をするという機能に加え、快適さも追及されているように感じます。この椅子は、かっこよさも際立っていますね。


JIDAデザインミュージアムセレクションに選定された「エクシードCs」。カラーバリエーションも豊富で歯科医院の雰囲気にあわせて導入可能。

右
ありがとうございます。この椅子は公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会の「JIDAデザインミュージアムセレクション」に選定されました。当社の商品ではほかにもグッドデザイン賞を受賞した製品があります。
歯科医院の椅子にもそれだけの品質やデザインの良さがある。素材や縫製にまでこだわっているとお聞きして驚きでした。


ほかのチェアも多彩な素材やカラー、デザインが選べ、歯科医院のこだわりやセンスに応えている。

右
「通いたくなる歯科医院」を創るための機器だと考えています。患者さんに選ばれる歯科医院ってなんだろう?と考えた結果です。

子どもも楽しみながら治療を受けられる工夫

「キッズ用ユニット」も印象的です。子どもに負担をかけず、むしろそこに座りたくなるようなデザインですよね。子どもが怖がる医療器具が見えないような工夫。そして先生と子どもがコミュニケーションをとれるようにと考えられた高さや配置。


キッズが楽しければ歯科医も笑顔に。自然な交流が確かな治療、予防につながります。

右
子どもたちが好きな動画を見ることができるディスプレイを組み合わせることもできます。楽しみながら治療を受けていただきたいと思っています。
診療のしやすさからメンテナンス性、それに座り心地や見た目まで。椅子ひとつでも徹底的に考え抜かれているんですね。
右
当社では「いい歯科いいん」という言葉を使って、愛される歯科医院を共に創ることを掲げています。椅子のような歯科医療機器だけでなく、システムやノウハウなどを提供することで、歯科医療従事者の方々も患者さんも私たちもうれしいという関係を創っていきたいのです。

痛くなってからではなく、いつでも通える場所に

ヨシダでは「DNA~デンタルネクストアクション」という歯科の価値を高める活動をされていますがこれはどういう思いからなのでしょうか?
右
歯科医療業界の発展と、日本のみなさんの口腔環境改善のために、現場のサポートを行い、よりよい環境を提供していく。その志を表した活動です。歯科医院のみなさまと思いを共有できるセミナーや医科歯科連携の勉強会などを開催しています。
機器を作って届けるだけにとどまらない活動を続けられているんですね。



もちろん緻密さ、正確さが要求される治療機器でも歯科医師を支え続けてきました。

右
歯科医院のイメージで「キーンと音が聞こえて痛い場所」と感じられている方がいるのは事実でしょう。今までは、歯が痛くなってから行く場所だったと思います。
正直にいえば、かなり痛くなってから仕方なく行く場所でした。それを思うと子どもたちに行きなさいとは強くいえないんですよね…。
右
わかります。(笑)
でも、今は、歯科医院は「歯が痛くならないようにするために行く場所」なんです。だからこそ椅子ひとつでも快適な場所を創って、気持ちよく通えるというお手伝いをさせていただきます。


患者さんの通いやすい歯科医院の立地や医院デザイン・内装提案から最新の医療情報の共有まで、トータルに提案するのも柳さんたちのお仕事。

取材後記柳さんたちのお仕事は、歯科医療機器という視点から、歯科医院をどうやって快適な場所にするか下支えをすること。単なる治療場所ではなく、予防や普段の健やかな口内環境のために「通いたい空間」にすることでした。これからは快適な歯科医院の空間にも注目してみたいですね。

取材・記事 岩瀬大二
撮影 石原敦志
画像協力 株式会社ヨシダ

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