みなさんは、歯科医院を受診する時にどんなことを考えますか?
「行くのがゆううつ」「治療の痛みがこわい」「むし歯になって怒られないか心配」など、不安な気持ちを抱えている方が多いのではないでしょうか?
今回は、クラブサンスターの会員さんに、歯科医院受診時にどんな不安や疑問があるかをアンケート調査。
治療中に困っていること、遠慮して聞きにくいことなど、率直な疑問の数々を、サンスターの医療従事者専用サイト、クラブサンスタープロの歯科医師・歯科衛生士の会員さんに伝え、お答えいただきました!
こちらの後編では、「診療・治療中の疑問」と「受診後の疑問」、さらに「歯科医師や歯科衛生士が患者さんにお伝えしたいこと」について、ご紹介します!
前編では、「歯科医院に行く前に知っておきたいこと」と「受診前の準備」についてご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください!
前編はこちら>>

診療・治療中に感じる疑問について、Q&Aをご紹介します。

Q 痛い時は我慢せず、痛いと伝えても大丈夫ですか? また、患者の希望で麻酔をしてもらうことはできますか?
A 痛い時は我慢せず、手をあげて知らせてください。痛みを我慢しすぎてトラウマになったり、痛みで身体が動いたりすると大変なので、遠慮なく教えていただければと思います。また、患者さんが希望すれば、基本的に麻酔をすることは可能ですので、痛みに弱い方は主治医に相談してください。痛みを感じない軽度のむし歯など、治療の内容として麻酔を使わないほうが良い場合は、そのことをご説明させていただきます。
Q 口を開けるのが疲れたら、休んでも大丈夫ですか?
A お口を開けたままでいるのは辛いと思いますので、もちろん休みながらで大丈夫です!無理をせず遠慮せず、「疲れた」と教えてください。また、こちらからも時々お口を閉じるようにお声がけさせていただいています。
Q 時間がない時は、急いでもらえますか?
A 「どうしても何時までに出なくてはいけない」などの事情があれば、時間内で可能な治療内容に切り替えることが可能です。ただ、治療はお一人おひとりにあわせて計画を立てて行っていますので、いつもより治療時間を短くしたい場合は、できるだけ前日までに教えていただけると助かります。また、大幅に施術時間が短くなってしまう場合は、予約日時の変更をしていただいたほうが良いでしょう。
Q 治療中にリラックスするコツはありますか?
A 治療中は、どうしても緊張して身体に力が入りがちになります。目を閉じて、口元の力を抜いて、深呼吸をしていただくと、リラックスしやすいと思います。院内の音楽に耳を傾けて、気を紛らわせるのもおすすめです。
Q 次回の予約はその場でしたほうが良いですか?
A 治療中の方はもちろん定期検診の方も、その場で次回の予約をすることをおすすめします。次回の予約がないと、歯科医院に行く気持ちが萎えてしまって先延ばしにしたり、忙しい日々の中で忘れてしまったりして、歯科医院とのつながりが途絶えてしまう可能性が高くなるからです。また、電話ではなく対面のほうが、お互いの予定を確認しながら無理のない予約枠をおさえやすくなります。先延ばしにしたり治療が途切れたりすると、お口の状態が悪化して、余計な時間とお金がかかってしまうことが大半です。
歯科医院に行ったあとに感じる疑問、治療中の食事について、Q&Aをご紹介します。
Q 家に帰ってから、痛みが取れない、詰め物が取れた、噛みあわせに違和感があるなど、気になることがあったら、次の予約を待たずにすぐ診てもらったほうが良いですか?
A 基本的に対処は早いほうが良いので、気になることがあったらすぐにご連絡ください。早い段階であれば、短時間で処置が済むケースが多いです。反対に放置しておくと、むし歯ができたり、歯並びがくずれたり、歯が欠けたりすることがあります。大事なのは、自分で判断しないことです。「これくらいで連絡したら迷惑なのでは?」「次回まで我慢しよう」などと思わずに、まずはお問い合わせのお電話をいただければ幸いです。
Q むし歯の治療期間中の食事で、気をつけることはありますか?
A 治療中の場所で硬いものやくっつきやすいものは食べないほうが良いでしょう。歯が欠けやすい、仮の詰め物が取れやすい、痛みが落ち着かないなど、理由はさまざまです。
最後に、歯科医師や歯科衛生士から患者さんへのメッセージをご紹介します。

歯科医院を怖がる理由のほとんどは、昔のトラウマではないでしょうか。10年以上前の治療で、「痛かった」「治療が長くて大変だった」「音が怖かった」などの嫌な思い出があって、緊張されている様子を拝見します。しかし、最近の治療は、皆さんが思っているより痛くないし早く終わるし音も小さいです。患者さんからも、「痛くないからまだ削ってないのかと思った」「もう終わり?」「昔は大きな音で怖かったけど今の音は平気」などの声が聞かれます。怖がらないで、歯科医院を受診しましょう!
歯科治療は時代とともに進化しています。昔は、我慢しなければいけないことが多かったかもしれませんが、今は我慢しなくてよいための対策が増えています。治療にあたっては、患者さんの様子を見ながら、痛がっていないか、怖がっていないかなど気にかけていますが、痛み、感覚、トラウマなどは、直接お聞きしないとわかりにくいこともあります。不安があれば、我慢せずに相談していただけると助かります。
歯科医院に来院するまでのハードルは高いと思います。ただ、歯科医院に行くということは、自分自身をケアしてあげたいという想いがあってこその行動です。どうか、自分を大切にするお気持ちを持って、来院してみてください。私たち歯科医療従事者は、そんな勇気を持って来てくださる患者さんに寄り添い、全力でサポートしたいと考え、日々精進しております。
「先生のいうことは聞いたほうが良い」と思って、疑問や不安を言い出しにくいケースが多いと思われます。歯科医師に聞きにくいことであれば、歯科衛生士に。歯科衛生士にも聞きにくいことであれば、受付スタッフに。モヤモヤした思いがあったら、相談しやすいスタッフに話してみてください。私たちは、何でも気軽に相談していただき、患者さんが望む治療・処置を提供したいと考えています。
定期検診は、歯のクリーニングをするだけのものではなく、むし歯や歯周病を早期発見するためのものです。むし歯や歯周病に全くかからない人はめったにいません。定期検診を受ける習慣を持ち、健康なお口を維持しましょう!
いかがでしたか?
前編・後編にわたって、歯科医院受診時に感じるさまざまな疑問や不安について、歯科医師や歯科衛生士からの回答をご紹介しました。
こちらのQ&A集が、歯科医院への苦手意識を解消し、「行ってみようかな」という気持ちにつながれば幸いです。
歯科医院は、健康な歯や歯ぐきを保つために欠かせない存在。ぜひ定期検診を習慣にして、お口の健康を守りましょう!
<アンケート概要>
①歯科医院受診時のお悩みに関するアンケート
調査方法:インターネット調査
調査対象:クラブサンスター会員
調査日:2025年8月8日~2025年8月12日
回答数:N=3,705
②クラブサンスター会員のお悩みへアドバイス募集
調査方法:インターネット調査
調査対象:クラブサンスタープロ会員
調査日:2025年8月15日~2025年8月20日
回答数:N=28