コラム
2019/11/30

赤ちゃんの肌の保湿はいつまで?

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保湿はずっと続けたい毎日の習慣

目立った肌トラブルがなくても、すこやかな肌を保つには、何歳になっても保湿が重要です。特に現代は、エアコンが完備された機密性の高い空間が増え、室内が乾燥しがち。ハウスダストもクローズアップされるようになりました。大気中にはPM2.5や黄砂が舞うなど、肌への刺激が屋内外にあふれているので、スキンケアはずっと続けたい毎日の習慣です。

特に、いつもより肌がカサカサしていると感じたら、こまめにスキンケアを。軽い湿疹やかゆみなら、保湿するだけで改善することもあります。数日してもよくならなければ、皮膚科に行きましょう。

アトピー性皮膚炎は再発することも

アトピー性皮膚炎の患者さんの約65%が生後1年で発症し、約90%が5歳より前に発症するといわれています。都市や乾燥した気候の地域に住んでいる人は、発症するリスクが高くなるというデータもあります。

6歳ぐらいになると、食物アレルギーや喘息の患者さんは減る傾向がありますが、アトピー性皮膚炎はよくなったり悪くなったりを繰り返すこともあり、治ったと思っていても忘れた頃に再発することもあります。

アトピー性皮膚炎になったことのある赤ちゃんや子どもは、保湿を続けるとともに、汗をかいたままにしない、肌の摩擦を避ける、皮膚科を定期的に受診するなどを心がけると、再発予防につながります。

赤ちゃんのスキンケアのコツ

基本的には、刺激の少ない保湿剤を選び、次のようなポイントを意識して、赤ちゃんの肌のバリア機能を強化しましょう。

  • 肌の保湿はなるべく早めにはじめる。生まれてすぐでもOK
  • 必要な皮脂を落としすぎないよう、石けんの使用は1日に1回程度が目安。肌をこすり過ぎないように泡でやさしく洗う
  • スキンケアは入浴後1時間以内をめどに
  • 紫外線の多い時期はUVカットも大切。帰宅したら汗を残さないためにも洗う

肌をこする=刺激

スキンケアをする時は、バリア機能が未熟な赤ちゃんの肌に刺激を与えないように気をつける必要があります。特に、肌をこすると微細な傷や湿疹の原因になり、乱れた角質層からアレルゲンが入り込む場合も…。洗う時はゴシゴシこすらず、肌をふく時もタオルで包み込んでそっと押さえるようにしてください。ローションや乳液などの保湿剤を塗る時も、肌の上にやさしく乗せるようにしましょう。


 
監修/西川伸一(にしかわ しんいち)
医師、医学博士
1948年滋賀県生まれ。1973年京都大学医学部卒業。1980年ドイツ・ケルン大学遺伝学研究所留学。帰国後、京都大学胸部疾患研究所にて助手、助教授を勤めた後、1987年より熊本大学医学部教授、1993年より京都大学大学院医学研究科、分子遺伝学教授を歴任。2013年よりNPO法人オール・アバウト・サイエンス・ジャパン代表理事に就任するとともに、2019年より一般財団法人サンスター財団会長に就任。
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