コラム
2019/07/05

妊娠時のちょっとこわーい歯周病のはなし

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妊娠中のお口の中を放っておくと大変なことに!

妊娠すると歯ぐきが腫れやすくなります。つわりによる歯みがき不足も原因のひとつですが、妊娠によるホルモンの変化が大きく影響しています。

妊娠すると歯や歯ぐきが悪くなりやすいのはどうして?

  • つわりによる歯みがき不足。⇒歯・歯ぐき
  • 口の中が酸性になりやすい。⇒歯
  • 間食が増える。⇒歯・歯ぐき
  • 女性ホルモンの増加。⇒歯ぐき

女性ホルモンによる歯肉 (歯ぐき)への影響

妊娠すると増える女性ホルモン。女性ホルモンは歯周病の原因菌やその他の菌の繁殖を促進するため、歯ぐきに炎症反応が起こりやすくなります。つわりなどでお口のケアがおろそかになると歯肉の状態がどんどん悪化しやすくなるという悪循環に。

妊娠性歯肉炎

妊娠によるホルモンの分泌量の増加や、つわりにより口の中が不衛生になることが原因で歯肉に炎症がおこります。腫れがひどくなると出血などを伴うことも。妊娠初期からみられ、妊娠中期頃にもっとも多くみられます。妊婦さんの約半数以上がなるといわれています。

歯肉炎にならないために…

日頃のていねいなブラッシングで防ぐことができます。ヘッドが小さめのハブラシで、歯と歯ぐきの境目を重点的にブラッシングしましょう。フロスの使用も効果的です。出産後、ホルモンのバランスが落ち着くことで症状は改善しますが、ほうっておくと歯周病へと進行が進みやすくなるため出産後のケアもしっかり行いましょう。

歯周病と早産・低出生体重児

早産や低出生体重児が生まれる主な原因としては、妊娠中のママの喫煙や飲酒、感染症などがあげられています。重い歯周病のママから生まれた赤ちゃんは健康な歯肉のママに比べ早産・低出生体重児を出産するリスクが高いといわれています。

歯周病に気をつけなくてはならないのはどうして?

歯周病は感染症の一種です

赤ちゃんと繋がっている胎盤には、妊娠中のママからたくさんの血液が入りこんでいます。そのため妊娠中のママに感染があると胎盤をとおしておなかの赤ちゃんに影響をおよぼすことがあります。歯周病も感染症にあたるため注意が必要です。

重い歯周病は早産の原因に

重い歯周病になると、歯周組織で起こった炎症により血液をとおして炎症物質が徐々に全身に広がります。細胞から炎症性の物質(サイトカイン)がつくられると、子宮収縮物質(プロスタグランジンE2)の産生が促進、子宮収縮と子宮頚部の拡張を引き起こして早産になるといわれています。

重い歯周病はこうして早産を招きます

歯周病の炎症によりサイトカインが産生、子宮収縮物質のひとつであるプロスタグランジンの産生を促す。

妊娠中のママのプロスタグランジンの血中濃度が上がると出産の準備が整ったとみなされる。

子宮の収縮や陣痛が起こり早産を引き起こす。

※プロスタグランジンという物質が活性化すると子宮収縮と子宮頚部の拡張を引き起こし低体重児出産の要因となります。
参考:公益社団法人 日本歯科衛生士会、歯科衛生だより 21号(2014年発行)

早産や低出生体重児の赤ちゃん

早産や低出生体重児として生まれた赤ちゃんは、感染による抵抗力が弱く病気になりやすいといわれています。早産や低出生体重児の原因はさまざまですが、歯を治療しておくことで防げることもあるかもしれません。今プレママができる精一杯のことをしてあげましょう。

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