フッ化ナトリウム(NaF)とモノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)の違いについては、実験室での研究からは様々な報告がなされてきましたが、実際にそれらを配合した歯みがき粉を使って評価する中で、フッ素の量がむし歯予防効果に大きな差をもたらすことがわかってきました。今では、成人のむし歯予防には、1400~1500ppmのフッ化物イオンを含むハミガキ粉を1.5~2cm程度使用することが推奨されています。さらに、リスクが高い人では、5000ppmのフッ化物イオン配合ハミガキ粉の使用が効果的だという報告もありますが、日本では安全性の観点からまだこの濃度の歯みがき粉の販売は許可されていません。
NaF配合とMFP配合の製品があるのは、他の配合成分との兼ね合いを考えて、フッ素の効果が減弱することがないように有効成分を選択しているためです。
むし歯予防のためのフッ化物の活用は、ハミガキ粉に限らず、洗口液や歯科医院での塗布剤などもあり、リスクに応じて適切に組み合わせて使用することが大切です。ご自身にあった予防方法については、歯科医院でご相談ください。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-007.html
2025/03/26 14:37