コラム
2019/03/18

一挙比較!流行したダイエット法の共通点 糖尿病リスク低下に最適な食事は?

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今回は「流行したダイエット法の比較」について、こんな記事をご紹介いたします。

流行したダイエット法を一挙に比較 糖尿病リスクをもっとも下げる食事は?

今までに、世間ではさまざまなダイエット法が流行してきましたが、みなさんは何種類ぐらいチャレンジしたことがありますか?トレーニングや食事内容を変えるなど、本当に多くの方法がありますよね。

今回は、流行したダイエットの多くにみられる共通点についてご紹介します。ポイントが分かっていれば、どの方法でも効率的に糖尿病リスクを低下させることができそうですよね。それでは詳しくみていきましょう!

糖尿病リスクを減らす、食事における3つのポイント

シンガポール国立大学公衆衛生学部とデュークNUS医科大学が共同で行った研究によると、2型糖尿病のリスクを減らすために確実に効果があるポイントは次の4つです。

1.適切なエネルギーを摂り、食べ過ぎないようにする
2.野菜や果物、全粒穀物などの植物性食品の摂取量を増やす
3.加工肉などの動物性食品の摂取量を減らす
4.高カロリー飲料やお菓子などの糖質の多い食品を控える

研究はシンガポール人や中国人を対象としたものですが、どちらも日本と同じ南東アジア地域に位置しており、アジア人という共通点があります。また、体質が日本人に似ており、急速な欧米式の食事スタイルの普及や運動不足による肥満や2型糖尿病が増えるなどの共通点もあることから、日本人も参考にできそうですね。

代表的なダイエット法5つを検証!共通点は?

「シンガポール・中国ヘルススタディ」は、中国系シンガポール人を対象に、欧米式の食事スタイルや生活スタイルが、2型糖尿病やがん、虚血性心疾患(CAD)などの発症にどう影響するかを調査した大規模研究です。この研究チームが、糖尿病を発症していない約4万5000人の中高年を対象にデータを解析しました。

研究チームは、欧米で考案され一定の評価を得ている次のような5つの代表的なダイエット法について検証しました。これらのダイエット法は、2型糖尿病や心血管疾患のリスクを減らすことを示した研究が多く、質の高い方法と考えられています。

●地中海式ダイエット(MED)
地中海沿岸を中心に発達した食事スタイル。▼野菜・果物・穀類・豆類・ナッツ類など、植物性食品を豊富に摂る、▼不飽和脂肪酸の多いオリーブオイルを豊富に摂る、▼魚を週に2回以上食べるのが特徴

●DASHダイエット
DASHとは「高血圧を防ぐ食事方法」のこと。▼塩分を控える、▼飽和脂肪酸を抑え、不飽和脂肪酸を十分に摂る、▼野菜は1日350g以上、▼全粒粉など精製されていない穀類を摂る、▼糖質を控えるのが特徴

●健康な食事インデックス2010
米国保健福祉省(HHS)などが策定した「米国人のための食事ガイドライン」に準じた食事スタイル。野菜や果物、全粒粉などの穀類、低脂肪牛乳などの乳製品、脂身が少ない肉、飽和脂肪酸ではなく植物油を摂ることを奨励

研究チームのシンガポール国立大学公衆衛生学部のロブ ヴァン ダム教授は「高い評価を得ているダイエット法のほとんどは、全粒穀物・野菜・果物・ナッツ類・大豆・豆類など、加工度の低い自然な食品を十分に摂り、赤身肉や加工肉を食べ過ぎず、高カロリーの清涼飲料を避けることを勧めています。こうした食事スタイルは効果があることが明らかになりました」と話しています。

「白米」→「玄米」に置き換えよう!

研究チームは、165品目の食品について摂取量やパターンを調べ、栄養素を解析し、5つの食事パターンがどの程度当てはまるかを調べました。参加者は平均11年間にわたり追跡調査され、その後の追跡調査を含め、約5,200人が糖尿病を発症しました。

その結果、5つの食事パターンとの類似性が高い参加者は、類似性が低い参加者に比べ糖尿病リスクが16~29%減少しました。なお、喫煙者では糖尿病リスクの減少傾向は弱くなることも分かりました

主任研究員であるコー ウーン ピューエイ氏は「食事ガイドラインで健康的な食事を奨励することで、2型糖尿病や心臓病などの疾患のリスクを下げられることが示唆されています」と話しています。

また、玄米などの精白されていない穀類に置き換えることで、2型糖尿病のリスクを18%減らすことができることが示される一方で、1日で1食の主食を赤身肉や鶏肉に置き換えると、糖尿病リスクは40%上昇したことから、主食を玄米に置き換えることを奨励しています。
 

食事の質に注意

今回の研究は、質の高い食事の重要性にスポットライトを当てたもので、シンガポール健康増進局(HPB)が2018年に発表した「シンガポール健康・栄養調査」の結果とも相関しています。

リサーチ&サーベイランス担当のアニー リン氏は「個々人の食事の影響を調べても、同時に摂取している多様な食品の相乗効果を解明するのは難しい。さまざまな食品群の効果を複合的に把握するために、食事スタイルを全体的に調べることに注意を向ける必要があります」と話しています。

塩分や糖分の摂り過ぎないように呼びかけるキャンペーンを実施してきた結果、シンガポール人の食習慣や食事の質は改善しつつあり、全粒粉・野菜・果物を食べる人が増えているそうです。日本人の私たちも見習って、食品を選ぶときには食事の質に注意したいですね。

たまきも○○ダイエットと聞くと、ついついその食品だけを食べてしまうことがありましたが、これからはバランス良く質の高い食事をするようにしたいと思います。


▶元記事を読む

※引用元:糖尿病ネットワーク
流行したダイエット法を一挙に比較 糖尿病リスクをもっとも下げる食事は? - 2019年02月07日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2019/028891.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright © 2019 Soshinsha.

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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