コラム
2017/12/04

気をつけて!座りっぱなしは喫煙と同じくらい悪影響

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今回は「長時間座ったままでいることが、体に及ぼす影響」について、こんな記事をご紹介します。

座ったままの時間が長いと血液がドロドロに 立ち上がって運動を

みなさんは1日の中で「立っている時間」と「座っている時間」、どちらの方が長いですか?

仕事のため、1日の大半が座ったままという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような座ったままの時間が長い生活には注意が必要です。

体をあまり動かさない座ったままの時間が長いと、血液がドロドロになり、動脈硬化が進みやすくなるおそれがあるという研究が発表されました。

みんな、どれくらいの時間座っているの?

スコットランドのエディンバラ大学などの研究チームは、約1万5000人のスコットランド人の運動習慣などについて調査しました。

その結果、45~54歳の働いている人は1日平均7.8時間座ったまま過ごしており、これはなんと、年金を受給している人よりも長いことがわかりました。

また、推奨されている活発なウォーキングなどの運動を週に150分以上行っている人でも、座ったまま過ごす時間が長いと、体に悪影響が出てくることもわかりました。

さらに、英国心臓財団のマイク ナプトン氏によると、英国人は1日に平均8時間ほど座っていて、その半分はデスクワークなどによるものなのだそう。

英国人の死亡原因の1/4が心血管疾患であり、長時間座っていることがこの心血管疾患のリスクを高めていると話しています。

座位中心の生活は喫煙と同じくらい身体に悪い

これまでの研究で、座ったまま体を動かさないことで身体に様々な悪影響があることがわかっています。

例えば、座ったまま過ごす時間が4時間増えると、以下のようなことが起こります。

■ エネルギーの消費量が減少し、エネルギー代謝が悪くなる
体脂肪を燃焼させるホルモンが働かなくなる
■ 血糖を下げるインスリンの働きが悪くなり、血糖値が上がりやすくなる
■ 血管の内皮機能が低下し、交感神経の働きが上がり、血圧が上昇しやすくなる
脚の筋肉が衰え、肥満になりやすくなる

また、座ったまま過ごす時間が長くなり、身体活動が減ることで ▽心臓病、▽2型糖尿病、▽肥満、▽がん、▽背部痛、▽認知症、▽うつ病、▽筋肉変性などの発症リスクが高まることがわかっています。

体を動かさず、座ったままの時間が長い生活スタイルは、体にとって明らかに害となります。喫煙の害が広く知られるようになり、喫煙率は低下していますが、座ったままの生活は喫煙にも似た悪影響をもたらします。

ナプトン氏は、「座位中心の生活は喫煙と同じくらい悪いのです。同時に、運動は薬になるということも言えます」と強調しています。

体を動かすための休憩を挟もう!

前述の研究に関わったナプトン氏やエディンバラ大学のテッサ ストレイン氏は、

・アクティブな時間を増やし、適度な運動を週に150分以上行う
座ったまま過ごす時間が続いたらたまに立ち上がり、なるべく体を動かす

などのように、生活スタイルを変えていくべきであるとしています。

また、ナプトン氏は「日常生活で必要とされる身体活動のレベルを少しでも超えるものは全て"運動"と言えます。運動するかしないかの違いはとても大きいのです」と、話しています。

運動しないと!と思うと、ハードルが高いように感じてしまいますが、日常の活動レベルを少しでも超えていると運動になるというと、できそうな気がしませんか?

休憩&運動で中性脂肪値が低下

ニュージーランドのオタゴ大学は、対象者を3つのグループ、(1)運動をしない群、(2)1日に30分の適度な運動をする群、(3)30分ごとに2分休憩をとり、かつ1日30分適度な運動をする群 に分け、解析を行いました。

その結果、(2)1日に30分の適度な運動をする群、(3)30分ごとに2分休憩をとり、かつ1日30分適度な運動をする群ともに、食後5時間の中性脂肪の上昇値が平均で43.61mg~65.86mg抑えられることがわかり、座ったままの時間が長引く場合は、途中で休憩を挟み運動をすることが重要であることが示されました。

血液中の中性脂肪値が上がると、血管内皮の細胞が傷ついて炎症が起こることで、動脈硬化が起こりやすくなります。そのため、適度な休憩や運動によって、中性脂肪値の上昇を抑えることが大切です。

また、同じくオタゴ大学の研究によって、30分ごとに2分間の休憩をとり、軽いウォーキングなどの運動をすると、血糖値とインスリン値が低下することも示されています。

毎日の生活で身体活動量を増やす工夫を

では、具体的に毎日の生活の中でできるちょっとした工夫には、どんなものがあるのでしょうか?デスクワークが多い人でもできるものなど、いくつかご紹介します。

1時間ごとに立ち上がって体操・運動をする
・ランチの時間には10~20分ほど歩く
・買い物などに行ったときは、車を入り口から遠いところに止めて、歩く距離をつくる
・エレベーターやエスカレータではなく、階段を使う
・人と並んで話しながら歩いているときに、呼吸をちょっと意識する
・心臓がドキドキ動いていることを自覚するぐらいの速度で歩く

階段を2階や3階まで歩いて上がる、掃除をするといったことも運動に含まれます。健康のために、ぜひ積極的に行ってみましょう!以上、たまきでした。

 

▶元記事を読む

※引用元:糖尿病ネットワーク
座ったままの時間が長いと血液がドロドロに 立ち上がって運動を - 2017年07月14日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/027115.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright @ 2017 Soshinsha.

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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