コラム
2020/09/01

【体験&専門家が解説】口内フローラをきっかけに。普段からできる「システムユース」とは

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話題の腸内フローラと同様、お口にも「口内フローラ」があります。フローラとはカラダの中のいろいろな場所で形成される細菌の集団のことです。口内フローラのバランスが崩れるとお口の中はもちろん、糖尿病や心疾患など全身の健康に影響するともいわれています。

逆にいえば、自身の口内フローラを知ることで最適な対策ができるということ。口内フローラ診断で「むし歯のリスクは低いが、歯周病は要注意」と診断されたEさん(40代・女性)。前回は「最適な歯科選び」をアドバイスいただきましたが、今回のテーマは「普段の家や職場でのお口のケア」。そのキーワードが「システムユース」です。

体験者プロフィール

 
Eさん/40代女性
・歯周ポケットや歯のぐらつきが見つかって以来、熱心に通院中。3ヶ月に1回、歯科医院へ。
・歯科医師用の強力電動ハブラシと後味すっきりハミガキでのクリーニングが好き。
・一生、自分の歯で、世界中の「美味しいもの」を食べたい!

前回に続いて歯科医師の大月先生にアドバイスいただきます。

 
監修/大月基弘(おおつき もとひろ)
DUOデンタルクリニック院長。歯学博士、ヨーロッパ歯周病学会認定歯周病、日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医、歯周インプラント認定医。

お口のケア用品は「組みあわせ」で考えよう

右
Eさんは「システムユース」という言葉を聞いたことはありますか?
左
いえ、初めて聞きました。「システムユース」とはなんでしょうか?
右
ハブラシ、歯間ブラシ、フロス、洗口液など…ハブラシとペーストだけではなく、いくつかのアイテムを組みあわせて使うことで、より良い効果が得られるという考え方のことです。実はEさんはもうシステムユースをはじめていますよ!電動歯ブラシを使う時もあると仰っていましたね。
左
なるほど!日々のケアに使うツールを、組みあわせで考えるんですね。
右
そうです。そのためには、まず、自身のお口の状態を把握しておくことが大切です。それにあった組みあわせを考えましょう。
左
私の場合は、口内フローラのチェックの結果、「むし歯よりも歯周病のリスクが高い」と出ました。そして、「歯石クリーニングは定期的にしている」、「奥歯の歯並びが悪くそこに歯石がたまりがち」、「その部分の歯みがきがうまくいっていない」という状況です。
右
まず歯周病への対応として、歯ぐきに対する刺激を考えてハブラシの毛先はやわらかめ、ペーストは歯周病予防に適したものを使用しましょう。Eさんは、奥歯の歯並びが悪い箇所があるとのことでしたので、お口のすみずみまで行き届きやすい液体ハミガキも試していただきたいです。また、いつも歯石がついていると指摘される部分には、タフトブラシを試してみるのもいいですね。歯が重なっているところ、普通のハブラシが当てにくいところもみがきやすいですよ。


毛先が小さなタフトブラシ。小さな歯、狭い奥歯のケアに適しています。

左
奥歯の歯間も気になります。
右
歯間の汚れはハブラシだけでは落とせない部分もあります。歯間のケアにはフロスや歯間ブラシも併用しましょう。歯間ブラシは歯と歯の間の狭さや広さによってSサイズからLLサイズまでいろいろあるのですが、なかなか自分の歯間はわかりにくいですよね。
左
サイズってそんなにあるんですか。
右
はい。ひとりのお口の中でも歯間の広さは場所によって異なることが多いです。
また、大きさだけでなく形もI字型、L字型、カーブ型などがあります。Eさんが気にされている奥歯部分には、口の横にいれやすいL字型やカーブ型がよさそうです。


歯間ブラシには「I字型」と「L字型」「カーブ型」があり、前歯の歯間部の汚れが気になる場合はI字型、奥歯の歯間部の汚れが気になる場合はL字型やカーブ型と、ケアする場所によって使い分けるのがベスト。

システムユースでさまざまなお口の悩みに対応できる

左
組みあわせで考えると、細かいところまでケアできそうですね。ほかにも、私の世代では歯のホワイトニングに関する悩みを持っている人が多い気がします。
右
お口のケアにおいては、病気のリスクと戦うこととともに、美しくありたいという目的もありますよね。例えばEさんの場合でも、普段は歯周病対策、週1日は集中的に美白を意識した集中ケア用のペーストを使うなど、ホワイトニングのアイテムをシステムユースの中に組み込むのもいいでしょう。
左
毎回必ず同じものを使わなくても、使い分けていいんですね!
右
はい。お口の気になることはひとつだけではないですよね。朝と夜、平日と週末などで方法やアイテムを変えてケアするのは、気分転換にもなります。「この組みあわせでいいの?」と思ったら、ぜひ歯科医院でご相談ください。
左
口臭対策もシステムユースでできそうですね。
右
舌ブラシは取り入れやすいアイテムのひとつです。舌の上の微生物の死骸は口臭の原因になります。傷つきやすい場所なので、専用の舌ブラシを優しくあてて2、3回滑らせて使います。また、お口の乾燥も口臭の原因になります。ハミガキができない時間帯にうがいをしたり、洗口液・マウスウォッシュを使うことで、潤いを保ちましょう。
左
いろいろな悩みに対応できるんですね。
右
もうひとつ、大人のむし歯の話もさせていただきます。むし歯を気にされる方は、高濃度のフッ素を配合した液体ハミガキやペーストを使うのもいいでしょう。

普段使いの用品も歯科医師に相談

左
普段使っているハブラシなどを歯医者さんに見ていただくこともできるんですよね。
右
はい。ぜひお持ちください。また歯間ブラシのサイズや使いやすいタイプなどがわかりづらいと思いますので、一緒に調べたりもできます。
左
普段使いのケア用品を選ぶ上で、まずお口の状況を知る、そして悩んだらまず歯科医院で相談ですね。
右
お口の健康状態のチェックも大切ですから。例えば、ご自分で歯ぐきの状態がどうなっているのか、意外とわかりにくいと思うんです。歯みがきで血が出ると怖がってみがくのをやめてしまう方もいらっしゃいますが、そこでケアをやめるべきか、続けるべきかは歯科医院での診断が必要ですね。
左
逆にしっかりケアしなければと、かえってかたい毛先のハブラシでゴシゴシやってしまってどんどん症状が悪くなることも…。
右
システムユースの目的はひとつにこだわらずに、歯ぐきの状態、歯並び、自分自身の悩みにあわせていくことが大切です。心配であれば歯科医師にご相談いただいて、またその時の状態にあうものを一緒に選びましょう。変化するお口の状態やお悩みにあわせて、何度でも組みあわせを考えて、その時の自分にあったアイテムを使うことが重要なんです。

 

取材・記事 岩瀬大二

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