コラム
2021/03/19

睡眠の質をアップして心もカラダも健康に!睡眠不足のサインと改善の工夫

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3月の第3金曜日は世界睡眠デー。どんな人でも1日に何時間も費やす睡眠は、健康を支える大切なもの。快適に日常生活を送るためにも、仕事の効率化のためにも、適度な睡眠は欠かせません。

多くの人が忙しく時間がない昨今、十分に時間を取ることはもちろん、質の高い睡眠を意識することも大切です。

睡眠に大切なのは量と質

厚生労働白書(※1)によると、諸外国と比較して日本人の睡眠時間は短いことがわかっています。睡眠量が足りなかったり、質が悪くなったりすると、心やカラダにどんな影響があるのでしょうか。

ひとつは、生活習慣病のリスク。例えば、睡眠時に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群は、治療をしないでおくと高血圧や糖尿病、不整脈や脳卒中、虚血性心疾患、歯周疾患などの危険性が高まるそう。また、不眠がうつ病のような心の病気につながることも。うまく睡眠がとれずに日中に眠くなると、仕事などで重大な事故やエラーにつながることもあります。

では、適切な睡眠の目安はどれくらいなのでしょうか。

実は、1日に必要な睡眠時間は人それぞれ。適切な睡眠時間は食欲や気分と同じように季節によっても変動し、一概にこうとはいえません。また、時間は十分に取れていても、「眠りが浅い」といった質の低下により、睡眠不足になることも。そのため、「日中しっかりと目覚めて過ごせているか」がひとつの目安になります。

自分の睡眠状態をチェックしよう

自分が十分に睡眠をとれているかどうか、まずは自覚することが大切です。人それぞれとはいえ、平均的な値は参考になりますね。

日本の成人の睡眠時間は、6時間以上8時間未満の人が約6割。また、夏など日の長い季節では短くなり、冬など日の短い季節では長くなる傾向があります。さらに、年齢による変化も。健康な人では、20年ごとに30分くらいの割合で睡眠時間が減少していくそう。一方で、歳を取ると寝床で過ごす時間が長くなったり、早寝早起きの傾向が強まることがわかっています。また、加齢による朝型化は男性のほうがより強いようです。

加齢とともに睡眠時間が減っていくのは自然なこと。ところが、日中に眠気が強くて支障をきたすようなら困りものです。

しっかりとした質と量の睡眠が取れていない場合には、次のような症状が現れます。

  • なかなか寝付けない
  • 夜中に何度も起きてしまう
  • 早朝に目覚めてしまう
  • 起きた時に回復感を感じられない
  • 日中の行動に支障をきたす眠気

睡眠時間にかかわらず、これらに心当たりがあったら睡眠不足かもしれません。

睡眠不足を解消しようと、休日などにまとめて「寝だめ」をしようとする人もいます。ところが、睡眠をためることはできません。むしろ、休日に遅い時間まで眠っていると、体内時計の調整が行われずに生活の夜型化につながることも。そうなると、寝つきが悪くなってしまうケースもあるのです。どうしても眠ければ、午後の早い時間に30分以内の短い昼寝をするのが効果的です。

朝や日中の過ごし方で質を高める

睡眠の量を確保して質を高めるために、以下のような工夫で日中の過ごし方や朝の習慣を見直してみましょう。

●適度な運動をする
日中の適度な運動は、寝つきを良くして夜中に目覚めることを減らしてくれます。ただし、眠りに着く直前の激しい運動は、逆に寝つきを悪くするので注意しましょう。

●朝食をとる
しっかりと朝食をとると、朝の目覚めが促され、睡眠と目覚めのメリハリがつけられます。

●起きてすぐ屋外の日光を浴びる
起きてすぐに太陽の光を浴びると、体内時計のリズムがリセットされ、その15~16時間後に眠気が起こるといわれています。日光によるリセットが行われないと、寝つきの時間が少しずつ遅れることにつながります。

寝る前や就寝中の環境作りで質を高める

寝る前や、寝ている間の環境も睡眠の質に影響を及ぼします。以下のようなことに注意しましょう。

●就寝前の飲酒や喫煙、カフェイン摂取を避ける
寝る前にお酒を飲んだり、タバコを吸ったりするのは睡眠の質の低下を招きます。アルコールは一時的に寝つきを良くしますが、途中で目が覚める、眠りが浅くなるなど、熟睡感が得にくくなります。タバコのニコチンには覚醒作用があり、これも眠りを浅くします。カフェインも覚醒作用があるため、眠りにつく3~4時間前から摂取するのはやめましょう。

●寝床でのゲームやスマホはNG
布団やベッドに入ってからスマホでゲームやメールなどをすると、光の刺激で目が覚めてしまうので、避けたほうが良いでしょう。

●夜食を食べるのはNG
眠る前に夜食を食べるのも、寝つきが悪くなるので注意しましょう。

●就寝前にリラックス
寝る前にリラックスをすると、寝つきが良くなります。いつも寝ている時間が近づくと、脳は徐々にリラックスした状態に移っていきます。そのままスムーズに眠りへ移行するために、自分にあったリラックス法を持つことが有効です。例えば、ぬるめの湯温でゆったりと入浴するのもおすすめです。

●快適な温度と湿度を保つ
寝室や寝床の温度と湿度は、寝つきや睡眠の深さに影響しています。暑すぎても寒すぎても、体温調節がうまくいかず寝つきが悪くなるのです。季節に応じ、眠りを邪魔しない程度に、心地よいと感じられる環境にしましょう。

●不安を感じない暗さ
明るい光は目を覚ます作用があるため、白っぽく明るい照明は睡眠の質を下げます。真っ暗にすると不安を感じる人もいるため、不安にならない程度の暗さにすると良いでしょう。

●気になる音は遮断
音がすると寝つきが悪くなります。気になる音があるならできる範囲で遮断しましょう。

ラクトフェリンの摂取により睡眠の質が改善

睡眠の質を改善する方法のひとつとして、サンスターはラクトフェリンに関する研究を発表しています。

大豆由来膜で多層コーティングしたラクトフェリン含有食品を4週間続けて摂ってもらったところ(ラクトフェリン含有量270mg/日)、被験者全体で睡眠の質が有意に改善しました。特に、心身のストレスや睡眠障害度が高めの40歳代においては、睡眠の質だけでなく、休日明けの疲労感や労働生産性も有意に改善したとのことです。

研究結果の詳細はこちら
>>サンスター、ラクトフェリン摂取での睡眠の質改善効果を学会発表 心身ストレスに悩む会社員の休日明けの労働生産性が改善

日中の眠気を目安に自分の睡眠状態を把握し、もし睡眠不足が気になるようなら、今回紹介した工夫を試してみてはいかがでしょうか。どうしても寝付けない場合は、専門家への相談も検討しましょう。十分な睡眠の量と高い質の睡眠を手にして、心もカラダも健康に保ちたいですね。

<参考文献>
健康づくりのための睡眠指針2014(厚生労働健康局,平成26年3月)

※1 平成26年版厚生労働白書 健康長寿社会の実現に向けて~健康・予防元年~(参考文献)

取材・記事 栃尾江美

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