コラム
2021/01/12

カラダと心を解きほぐす!「冷温交代プログラム」をはじめよう

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忙しくはたらき、スポーツにも汗を流す。けれど、カラダの疲れが取れにくくなり、ストレスで自律神経は乱れがち…。心身を追い込みながらはたらく世代に、ぜひ取り入れもらいたい健康習慣があります。それが「冷温交代プログラム」。 これは、冷水と温水に交互に浸かることで、筋肉の疲労回復、自律神経の調和に効果が期待できる入浴法のこと。

このプログラムを「サンスター財団 心身健康道場」で体験したライターは、すっかり気に入って自宅でも自己流で再現。その効果を感じて、ずっと続けているのですが、さて、本当にこれで良いのか?という疑問も…。そこで心身健康道場の佐藤道場長に、自宅で行う際のポイントやコツなどを聞いてみました。

ライターの「サンスター財団 心身健康道場」体験記事も併せてご覧ください>>
「心身健康道場」体験レポート~1泊2日で気づいたこと

監修者プロフィール

 
佐藤雄彦(さとう たけひこ)
1960年生まれの60歳です。1983年にサンスター㈱に入社し、主に「健康道場」食品の研究開発等に携わり、2018年より心身健康道場の道場長を拝命しました。

疲れを軽減させる冷温交代プログラムとは?

「心身健康道場」の体験ツアーで行われている「冷温交代プログラム」は、18℃の冷水浴1分、42℃の温水浴1分を9回(4.5往復)繰り返すというもの。


心身健康道場の冷温交代プログラム施設。冷水と温水、両方の浴槽に交互に入ります。

近年では、アスリートの筋肉疲労の回復という観点でも利用されている健康法とのこと。佐藤道場長に解説いただきましょう。

「ラグビーやサッカー、短距離走などに代表される、無酸素の状態でめいっぱい筋肉を使う運動は、乳酸がたまり、筋肉が熱を持ち、激しい筋肉疲労に見舞われます。次の試合に向けて筋肉疲労を改善するためにはいち早く回復することが重要です。そこで早く乳酸を除去するための方法としてアイシングがあるのですが、わかってきたのは、末梢血管(毛細血管)の血流を増やすことで、筋肉中にたまった乳酸を円滑に肝臓に送って、そこで分解すると早く筋肉疲労の軽減が図れるということ。その血流を増やすために、冷、温を繰り返すと良いといわれています」

疲労のもととなる乳酸は溜まりすぎると疲労物質となります。それが血中で運ばれ肝臓で分解されると再びエネルギー源として供給されます。そのためなるべく円滑に疲労物質を肝臓に送ることが重要。そこで、冷温を繰り返すことで血管の収縮と拡張が素早く交互に行われる状態にして血流量を増やすというのが、冷温プログラムのもともとの狙いです。トレーニング好きの方は翌日の仕事に疲労を残さないという目的にも使えます。


アスリートとまではいわずとも疲れる毎日

とはいえ、アスリートでもない私たちは、日常で激しい運動をするわけではありません。そこで心身健康道場が注目したのがリラクゼーション。

「冷水が緊張、温水がリラックスをもたらします。つまり、冷温交代によって、交換神経と副交感神経がスイッチし、その結果、自律神経の調和が図れます。良好な睡眠、不安感の解消などにもつながるのです」

短時間で冷温を繰り返すことによって交換神経と副交感神経の切り替えを図り、自律神経のバランスを整える。カラダの疲労感を軽減し、いち早く回復させると同時に、メンタル面も健やかに導く。それが冷温交代プログラムのメリットなのです。

自宅でもできる簡単冷温交代プログラム

「冷水と温水に交互に入れる施設がないとできない?」、「9回厳密にやるのは面倒」とハードルが高そうにも感じます。体験してすっかり気に入ったライターは、それでもなんとか自宅でできないかと思い、こんなやり方で続けています。

① 冷水シャワーを手足に30秒程度
② 温水シャワーで洗髪やカラダ洗い
③ 冷水シャワーを無理のない程度に
④ 温かいお風呂に気分よく入る
⑤ 適当な時間で上がり冷水シャワー(だんだん冷たさに慣れていきます)
⑥ また温かいお風呂に
⑦ ⑤~⑥を数回繰り返して最後に冷水シャワー

時間も回数も適当で、忙しい時は3回、ゆったりしたい時は温かいお風呂に5、6分、夏の暑い時期は冷水シャワーの時間をたっぷり、など自己流のやり方。そもそもシャワーでやってもよいのか? と思いつつ、それでもリラックスできている気もしますし、疲労回復も早い、という感覚もあります。 実際はどうなのでしょうか。

佐藤道場長に伺ってみたところ、うれしいアドバイスがありました。

効果としては弱まるかもしれませんが、シャワーだけでも大丈夫です。7回でも5回でもいいですし、時間の配分もそれほど気にしなくてもいいんです。これが正しいやり方だとあまりこだわりすぎるのも、楽しくないですよね」


シンプルにいえば身体を冷水と温水に当てるのを繰り返せばよいということ。その日の気分や状況で無理なく、楽しく行える。

ただ、確実にこれだけは守ってほしいことがあります。

「冷ではじめて冷で終わることです。末梢血流を一時的にストップさせると、毛細血管も一気に停止、冷水に体温を奪われないように、血管が収縮します。その収縮を温水でゆるめていくのが効果的なのです。また、その効果を得るために20℃ぐらいの温度差はあったほうがいいでしょう」

冷で終わるメリットとしては、広がった毛穴を締めることで湯冷めしにくく、かえってポカポカの風呂上がりの感覚が持続することが挙げられます。確かに、冷温交代の体験後、寒い街に出てもぽかぽかした感覚が持続していました。冷え性にも効果があるというのも納得です。

また、温度が上がりすぎると交感神経が優位になってしまいます。そのため、道場では42℃に1分間としていますが、長めに浸かる場合は40℃以下に水温を抑えるのも注意点のひとつです。

冷温交代プログラムのやり方まとめ

冷温交代プログラムのやり方についてまとめてみましょう。


また、下記に心当たりがある際は実施を避けてください。

日々の健康習慣として、気軽に取り入れたい冷温交代プログラム。リラックス法のひとつやちょっとした心身の疲労回復に、ぜひ役立ててください。


毎日元気に過ごせる習慣、ぜひ身につけましょう。

取材・記事 岩瀬大二
撮影(佐藤道場長) 片山よしお

冷温交代浴をはじめ、健康力を目覚めさせる健康法がいろいろ
 

実りある豊かな人生のために、食事・身体・心のバランスを取り戻す健康法をお届けします。

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